第3回 ガラスの角を削る・丸める方法
テーブルの上に置くガラスのコーナーがとがっていると、怪我の恐れがありとても危険。お子さんが頭をぶつけたりしては大変です。今回は、危ないガラスのカドを安全な状態するための加工方法を2種類、解説していきます。どちらの加工法も解説動画をご用意しておりますので、そちらも併せてご覧ください。
ガラスの角を削る方法①「R面取り」
ガラスの角を削るR面取りの 難易度 |
★★★☆☆ 普通 |
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ガラスの角(カド)を安全にする加工で最も人気があるのが、こちらの「R面取り」です。ガラス工場の特殊な機械を使わなくても「ディスクグラインダー」を使えば、簡単にガラスの角を丸くすることが出来ます。
ガラスの角を削る「R面取り」について、分かりやすくご紹介した動画もご用意いたしましたので、そちらも合わせてご覧ください!
ガラスの角を削るのに使う道具
ガラスの角を削る「R面取り」の流れ
- マジックでしるしを付ける
- #60番でガラスの角を削る
- #120番で角を丸くする
- #180番で角の丸みを整える
1. マジックでしるしを付ける
まずは、どのくらい丸くするかマジックで印を付けます。それでは、「ディスクグラインダー」を使って角を落としていきましょう。
2. #60番でガラスの角を削る
削る部分が多いので、ディスクは削る能力の高い「#60」を使用します。ガラスが薄板(3ミリ以下)なら「#120」でも大丈夫です。ディスクグラインダーの回転速度は、低速(5500/min)に設定してください。大まかにガラスを削っていきましょう。砥石の目が粗いので、早く削ることができます。
3. #120番で角を丸くする
徐々に砥石の番数を上げていきます。次はディスクを「#120」に変更してください。 おおまかに削られた部分を、より丸く削っていきましょう。
4. #180番で角の丸みを整える
ディスクを「#180 ソフトジスク」に変更します。これで仕上げるつもりで磨いてください。
5. #220番で仕上げに磨く
よりピカピカにするには「#220 ハイラップ」を使います。丸くなった角を、軽くなぞるように磨いてください。
これで仕上げは完了です!綺麗にR面取り加工ができました。
大幅に角を丸くする場合
大幅に角を丸くする場合は、はじめに「ガラスカッター」で大部分を斜めにカットします。
小さくR面取り加工する時と同じように、「#60」「#120」「#180」の順で研磨していきます。
最後に「#220 ハイラップ」で軽くなぞるように仕上げ磨きをして完成です。
このようにピカピカに仕上がります!
ガラスの角を削る「R面取り」のポイント
ガラスの角を丸くするのはとても難しいように見えるかも知れません。ディスクグラインダー砥石の番手を徐々に上げ、落ち着いて削っていけば大丈夫。誤って削り過ぎたりすることはありません。とくに、目の細かい「#180 ソフトジスク」や「#220 ハイラップ」は、削ることよりも磨くことに特化しており、初心者の方の初めてのR面取り加工でも、安心して仕上げ作業ができますよ。ぜひ挑戦してみてくださいね。
ガラスの角の「R面取り」に使った商品
ガラスの角を削る方法②「C面取り」
ガラスの角を削るC面取りの 難易度 |
★★☆☆☆ 簡単 |
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水槽の蓋など角を45度に落とす方法をお伝えします。角を丸くするよりも簡単です。大きく角を落とす場合はいきなりグラインダーを使わないで、「ガラスカッター」で大部分をカットしたほうが早く角を落とすことが出来ます。
ガラスの角を削る「C面取り」について、分かりやすくご紹介した動画もご用意いたしましたので、そちらも合わせてご覧ください!
ガラスの角を削るのに使う道具
ガラスの角を削る「C面取り」の流れ
- マジックで削る部分の印を付ける
- #60番でガラスの角を削る
- #120番でガラスの角を削る
- #180番でガラスの角を削る
- #220番でガラスの角を削る
1. マジックで削る部分の印を付ける
まずは、どのくらい削るのかマジックで印を付けます。削る量が少ない場合は、初めから「ディスクグラインダー」を使っていきましょう。
2. #60番でガラスの角を削る
最初は、「#60」で粗削りしていきます。ガラスが薄板(3ミリ以下)の場合は「#120」でも大丈夫です。回転を低速(5500/min程度)にし、大まかにガラスを削っていきましょう。「#60」はとくに目が粗いので、かなり早く削れていきます。削り過ぎないように気を付けて下さい。
3. #120番でガラスの角を削る
徐々に砥石の目を細かくしていきます。「#60」での粗削りが終わったら、次は「#120」のディスクに変更してください。粗くなっている断面を整えましょう。
4. #180番でガラスの角を削る
続いて、ディスクを「#180 ソフトジスク」に変更します。これで仕上げるつもりで磨いてください。
5. #220番でガラスの角を削る
よりピカピカにするには「#220 ハイラップ」を使います。側面を軽くなぞるように磨いてください。
これで仕上げは完了です。 綺麗にC面取りができました。
大きく角を落とす場合
R面取り加工の時と同じく、大きく角を落とす場合は、「ガラスカッター」で大部分をカットしましょう。今回は直接カットしていますが、通常通りマジックであらかじめ印をつけることをオススメします。
「#120」と「#180 ソフトジスク」で断面を整えていきます。目の粗い方から順番にディスクを付け替えて研磨していきましょう。切断面が綺麗であれば、いきなり「#180 ソフトジスク」で磨いても大丈夫です。最後は通常のC面取り加工と同様に、「#220 ハイラップ」でピカピカに磨き上げて完成です。
ガラスの角を削る「C面取り」のポイント
ガラスの角を45°真っ直ぐに落とすC面取り加工は、それほど難しい加工ではありません。特に大きく落とす場合、ガラスカッターで大まかにカットする時にマジックの印ギリギリまで落としてしまうと、最初の予定よりも多く削り過ぎてしまいます。初心者の方はマジックのラインギリギリまでカットせず、少し多めに残して、他の3か所と比べながら少しずつ削っていくのが成功の秘訣です! コツをつかんで美しいC面取り加工に挑戦してみてくださいね!